こんにちは、我孫子市在住のバードウォッチャーの鳥見カヤックです。
冬の庭で野鳥と楽しむおいしいビオトープガーデンの作り方 冬はバードウォッチングに最適な季節です。
日本にいる野鳥の約半分は渡り鳥で、その多くが日本で冬を越すからです。
冬の日本は、渡り鳥にとっては暖かくて食べ物も豊富な楽園なのです。
さらに、公園や街路樹が大きく育って樹林化が進み、都心部の住宅街でも樹林を好む野鳥の姿を見やすくなってきています。
今までよりも身近な存在になった野鳥、お家の庭でもてなして、バードウォッチングしてみるのはいかがでしょうか。
バードウォッチングをするなら、庭には「野生の生物のためのすみか」をつくってあげたいですね。それがビオトープと呼ばれるものです。
ビオトープには、花が咲いて実がなったり、葉を食べて幼虫が育ったりと自然界と同じような環境をつくることで、お家の庭で野鳥などの野生生物と出会うことができます。
さらに、樹木や草花を植えるなら、私たちが食べられる果物も育て、おいしくいただきたいですよね。そんな考えから生まれたのが「おいしいビオトープガーデン」です。
今回は、おいしいビオトープガーデンのつくり方やオススメの樹木などをご紹介しますので、興味を持たれたら、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
おいしいビオトープガーデンの基本
おいしいビオトープガーデンは、できる限り自然に近い状態が望ましいです。
無農薬で花殻摘みもせず、庭の隅や空いたプランターに生えた雑草も気に入ったものであれば残しつつ、ローメンテナンスでつくっていきます。
庭で季節ごとの野鳥を観察したい方やガーデニングが好きな方はもちろん、小さなお子様と一緒に身近な自然とふれあいたい方、オーガニック志向で無農薬のフルーツやハーブなどを楽しみたい方にオススメです。
庭のスペースが限られている場合でも、「キンカン」などの鉢植えひとつから始めることができるので、玄関先のささやかな空間やベランダで楽しんでいる方も多いですね。
一方で、スペースが広ければ広いほど多種類の植物を組み合わせて植えられるので、そこで暮らせる生物の種類が増えて集まってくる野鳥の種類も多くなります。
いわゆる生物多様性を豊かにすることで、食べたり食べられたりのネットワークが複雑化して病害虫の暴走を抑え込み、穏やかに安定したローメンテナンス空間をつくりだせるわけです。
特別な道具は不要で、普通の庭仕事で使うものがあればOK。
肥料は、土の中の虫を食べる野鳥のためにも堆肥などの有機肥料を使います。長期的に考えると化学肥料よりオーガニックのほうが土にも人間にとっても良いでしょう。
有機肥料を使うからといって虫が大量に湧くわけではないので安心してくださいね。
どんな植物を植えるか
どんな植物を植えるかは、植える場所によりけりです。
たとえば日当たりが良くて乾燥しやすい場所であるならば「オリーブ」や「ブルーベリー」が失敗しにくいのでオススメですね。
ちなみに小鳥たちは白い壁を怖がるので、お家の壁が白い場合は植物で壁を隠すようにすると良いですよ。
トレリスを設置して、「キウイフルーツ」や「アケビ」、「ブドウ」などのツル性フルーツを絡ませましょう。
キウイフルーツには雄株と雌株があるので、必ずセットにして植えてくださいね。西向きの壁面なら日よけにもなるので、冷房費の削減にもなります。
また、同じ種類の樹木を2本以上植える場合は、同じ“品種”だと病気にかかりやすいなどの弊害があるので、違う品種を選びましょう。
違う品種を植えれば実の付きが良くなり、病気や天候の影響を受けにくくなってメンテナンスも楽になりますよ。
野鳥が好むフルーツ類がなる樹木
野鳥が呼べて人間も食べられる樹木や草花は、大きく分けてナッツ類かフルーツ類です。
ナッツ類だと「ピーナッツ」や「クルミ」、「スダジイ」などが当てはまりますが、畑が必要だったり大木になったりするので、おいしいビオトープガーデンづくりにはフルーツ類がオススメです。
ジューシーなフルーツ系の樹木を植えるとメジロやヒヨドリ、ムクドリやオナガ、周辺環境によってはヒレンジャクやキレンジャクもやって来ることがあります。
また、近隣とは違う時期に果物がなる樹木を植えると、いろんな種類の野鳥が来てくれますよ。
例えば、春には「キウイフルーツ」や「イチゴ」の花を吸蜜するメジロやヒヨドリがやってきます。
夏には「マルベリー(クワ)」や「ヤマモモ」の実をついばむムクドリやオナガが姿を見せます。秋には「ヤマボウシ」や「ヒメリンゴ」の実を食べるヒレンジャクやキレンジャクが現れます。
冬には「イチゴノキ」や「キンカン」の実を狙うヒヨドリやヒレンジャクが訪れます。これらの野鳥は、おいしいビオトープガーデンの恩恵を受けるだけでなく、私たちにも色とりどりの姿やさえずりで楽しみを与えてくれます。
庭で野鳥と一緒に過ごす時間は、癒しと感動に満ちたものになるでしょう。
かわいい一重咲きのバラの花を咲かせ、秋には赤い実をつけます。この実は、ローズヒップと呼ばれ、乾燥させてハーブティーにすると、ビタミンCやポリフェノールが豊富で、風邪や疲労回復に効果があります。
私は、このローズヒップティーを毎日飲んでいます。ドッグローズとハマナスは、高さは1〜2メートルくらいになりますが、剪定すれば小さく保つこともできます。日当たりと水はけの良い場所に植えれば、丈夫に育ちますよ。
ローズヒップティーにできるドッグローズとハマナス
続いてご紹介するのは、ドッグローズとハマナスという樹木です。ドッグローズとハマナスは、ともにバラ科の落葉低木で、春にはかわい
ドッグローズとハマナスは、人間だけでなく、野鳥たちにも大好評です。
特に、ウグイスやコゲラなどの鳥がよく食べに来ます。私が自分の庭にドッグローズとハマナスを植えた際は、鳥が食べるようになるまで1年かかりましたね。
最初は、鳥たちも見慣れない果物に警戒していたのでしょう。
しかし、一度食べると鳥もおいしさがわかって常連客になってくれるので、達成感はひとしおです。今では私と取り合いになるくらいですよ(笑)。
私は、鳥たちが食べに来るのを見て癒されますし、一緒になって観察したり写真を撮ったりしています。ドッグローズとハマナスは、野鳥との触れ合いを楽しむことができる、素晴らしい樹木です。
小粒だが香り高い赤花イチゴとワイルドストロベリー
最後にご紹介するのは、赤花イチゴとワイルドストロベリーという植物です。
赤花イチゴとワイルドストロベリーは、ともにグランドカバー植物で、真夏と真冬以外は赤い実をつけます。この実は、小粒ですが、香り高くておいしいんですよ。
私は、この実をそのまま食べたり、ジャムにしたり、ケーキの飾りにしたりしています。
赤花イチゴとワイルドストロベリーは、陽当たりと水はけが良ければ、ツルを伸ばしてどんどん増えます。庭の隅やプランターに植えておくと、緑のカーペットのように広がりますよ。
高さは10〜20センチくらいになりますが、剪定すれば小さく保つこともできます。日当たりと水はけの良い場所に植えれば、丈夫に育ちますよ。
赤花イチゴとワイルドストロベリーは、人間だけでなく、野鳥たちにも大好評です。
特に、シロハラやヒヨドリなどの鳥がよく食べに来ます。私が自分の庭に赤花イチゴとワイルドストロベリーを植えた際は、鳥が食べるようになるまで半年かかりましたね。
最初は、鳥たちも見慣れない果物に警戒していたのでしょう。
しかし、一度食べると鳥もおいしさがわかって常連客になってくれるので、達成感はひとしおです。今では私と取り合いになるくらいですよ(笑)。
私は、鳥たちが食べに来るのを見て癒されますし、一緒になって観察したり写真を撮ったりしています。赤花イチゴとワイルドストロベリーは、野鳥との触れ合いを楽しむことができる、素晴らしい植物です。
野鳥と一緒に楽しむ! 珍しいフルーツの樹木を育ててみよう まとめ
自然保護と聞くと、制約が多くて人間がやせ我慢しがちなイメージもありますが、ビオトープガーデンなら庭のつくり方によって生物をある程度呼び分けることができます。
野鳥をメインに呼ぶ、なんてことも可能なんですよ。
なかでも「おいしいビオトープガーデン」は野鳥と一緒に食べごろの果物をおいしくいただける、地球にも家族にも優しい庭です。
今回は、私が自分の庭や手掛けた保育園の庭に植えた、珍しいフルーツの樹木をご紹介しましたが、いかがでしたか?
これらの樹木は、人間だけでなく、野鳥たちにも大人気で、一緒に果物を食べるというのも、なんとも楽しいものです。
もちろん、果物はおいしいですし、栄養価も高いです。さらに、これらの樹木は、花や葉も美しく、庭の装飾としても優秀です。
そんな魅力満載の珍しいフルーツの樹木を、ぜひ皆さんの庭にも植えてみてくださいね。庭づくりに慣れたらいろんな種類の植物を植えて、ライフワークとして長く楽しんでみてくださいね。
野鳥との触れ合いを通じて、自然とのつながりを感じることができる、素晴らしい趣味ですよ。それでは、また次回お会いしましょう。ありがとうございました。